映像制作

Rodeo FX パリ拠点拡張・Ramayana VFX論争・ソニーがAI視覚技術企業買収

VFXスタジオRodeo FXがパリ拠点を拡大しMikros Animationを統合、ソニーがAI×3D技術スタートアップCinemersive Labsを買収

1. Rodeo FX、パリに新大規模スタジオ開設——Mikros Animationと統合し新章へ

『ゲーム・オブ・スローンズ』『DUNE』『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどで知られるモントリオール発のVFXスタジオRodeo FXが、パリに4万平方フィートを超える大型新スタジオをオープンした。この新拠点にフランスのすべての部門——フィルム&エピソード、広告&エクスペリエンス、2025年に買収したMikros Animationを集約した。スタジオ間のクリエイティブな相乗効果強化と制作規模を問わないイノベーションの加速を狙った戦略的な動きだ。欧州映像産業におけるプレゼンスをさらに高める見通しで、国際的なVFXスタジオ統合の潮流を象徴している。


2. ソニー・インタラクティブエンタテインメント、英AI視覚技術スタートアップCinemersive Labsを買収

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、英国のAIスタートアップCinemersive Labsを買収したと発表した。同社は2022年設立で、機械学習とコンピュータービジョンを用いて標準的な2D映像・画像を没入型3Dボリュメトリックメディアに変換する技術を持つ。Cinemersiveチームはリアルタイムレンダリングと機械学習強化グラフィックスを手掛けるSIEのビジュアルコンピューティンググループに合流する。PlayStation向けゲームのビジュアル品質の新次元に向けた取り組みとして、生成AIと映像制作の融合が加速している。


3. 『Ramayana』VFXに賛否——リティク・ローシャンが「スタイル選択」と観客に訴える

リタブ・カプール主演の大作『Ramayana』のティーザー公開後、CGIのクオリティに関するオンライン論争が勃発した。一部の視聴者はビジュアルを「ゲームのようだ」と批判したが、ボリウッドスターのリティク・ローシャンがSNSで声明を発表。彼は「映像スタイルはストーリーに適しているか?」という問いを先に立てるべきと主張し、「技術的な失敗としての悪いVFX」と「意図的なスタイル選択としての絵本的ビジュアル」を区別するよう訴えた。インド映画産業がグローバル規模のVFX表現に挑戦する姿勢と、観客の期待値との乖離が浮き彫りになっている。


4. ILMのレイチェル・ローズが語るR&D——StageCraft・BlockParty 2・顔アニメシステムFez

ILM(インダストリアル・ライト&マジック)創立50周年を記念した書籍の刊行に合わせ、R&Dディレクターのレイチェル・ローズがポッドキャスト&記事で開発の舞台裏を語った。LEDボリューム・バーチャルプロダクションシステム「StageCraft」の開発経緯、リギングツール「BlockParty 2」、顔アニメーションシステム「Fez」について詳しく解説。ILMの社内R&Dがいかに実用的なイノベーションを生み出し、リアルタイムおよびバーチャルプロダクション映画制作の未来を形成してきたかを明かした。


5. 2026年のVFX・アニメーション産業——不確実性と機会のはざまで

VFX Voiceの2026年業界展望によると、AIがロトスコープ・クリーンアップ・ルックデベロップメント作業の大部分を担い始めており、Unreal Engineなどのリアルタイムエンジンが現場ワークフローを変革している。クラウドベースのパイプラインはスタジオインフラを再構築しつつある。一方で、スタジオはコスト削減圧力、AI採用に対するアーティストの懸念、バーチャルプロダクションと新たなリアルタイムレンダリングへの投資機会のバランスをどう取るか模索している。