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Claude Opus 4.7が正式公開、CloudflareもエッジLLM推論エンジン「Infire」を発表

AnthropicがOpus 4.7を一般公開し高解像度ビジョンと1Mコンテキストを提供。CloudflareはRust製推論エンジンで分散LLM基盤を刷新。

1. Claude Opus 4.7が一般公開——高解像度ビジョンと1Mトークンコンテキストを正式搭載

AnthropicはClaude Opus 4.7を正式にリリースした。最も大きな技術的進化は高解像度画像サポートの追加で、最大解像度が旧モデルの1568px(1.15MP)から2576px(3.75MP)へと大幅に拡張された。1Mトークンのコンテキストウィンドウと128kの最大出力トークンも維持しており、長期的なエージェント作業や複雑なドキュメント処理において他モデルを圧倒するパフォーマンスを発揮する。さらにアダプティブ・シンキング機能も搭載し、推論過程を自律的に調整することで難易度の高いタスクに対応する。新しいトークナイザーを採用したことで処理効率が改善された一方、テキスト処理時のトークン消費量が旧モデル比で最大35%増加する点は留意が必要だ。価格はOpus 4.6と同様に入力100万トークンあたり5ドル、出力25ドルに据え置かれており、API・Amazon Bedrock・Google Vertex AI・Microsoft Foundryのすべてで利用可能となっている。

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2. Claude Code「Autoモード」がローンチ——人間承認ゲート付きの自律コーディングシステム

AnthropicはClaude Codeに新たな「Autoモード」を導入した。多段階のソフトウェア開発ワークフローを自動化しつつ、センシティブな操作には人間の承認チェックポイントを組み込む設計が特徴だ。入力フィルタリング・アクション評価・2段階分類という多層の安全機構を備えており、コード実行やファイル変更といった不可逆な操作に対してはユーザー確認を要求する仕組みになっている。Autoモードによりプルリクエストの作成からテストの自動修正まで、開発者の手動介入を最小化した連続的な作業が実現可能となった。InfoQはこの機能を「人間とAIの協調モデルに新しい基準を設けるもの」と評しており、大規模コードベースのリファクタリングやバグ修正など、従来は人間が主導していた複雑な作業でも高い成功率を示している。VS Code拡張機能のWindows起動バグも同時修正され、Windows環境での安定性も向上した。

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3. CloudflareがRust製LLM推論エンジン「Infire」を公開——Llama 4をGPU 2基で動作

Cloudflareは自社開発のAI推論エンジン「Infire」の詳細を公開した。Rustで書かれたInfireは、LLMの入力処理(プリフィル)と出力生成(デコード)を別々の最適化されたシステムに分割することで、GPU利用効率を大幅に向上させている。特筆すべきは「Unweight」技術で、モデルの重みデータを精度を損なわずに15〜22%圧縮することに成功し、GPU間のデータ転送量を削減した。この最適化により、Llama 4 ScoutをわずかH200 GPU 2基で動作させ、Kimi K2.5をH100 GPU 8基で実行しながら十分なKVキャッシュ容量を確保することが可能になった。さらにAI Gatewayでは70以上のAIモデルへのアクセスを単一APIで統合し、ReplicateのモデルをWorkers AI上でホスティングする統合も進行中だ。エッジコンピューティングの規模でLLMを効率的に動作させる技術として、分散推論インフラの新基準となりつつある。

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4. AnthropicがAWS上の「Claude Platform」を提供開始——AWSの請求・IAM認証に完全統合

AnthropicはAWS上でClaude APIをAnthropicが管理するインフラとして提供する「Claude Platform on AWS」をローンチした。既存のAmazon Bedrockとは異なり、AWSの課金システムとIAM認証に直接統合された設計で、エンタープライズ顧客がAWSの既存の調達・ガバナンス・セキュリティフレームワークをそのまま活用できる。Messages API・Files API・Message Batches API・Claude Managed Agents・Agent Skills・コード実行・ツール使用といったClaude APIのフル機能セットが利用可能で、AWS環境内でエンドツーエンドのAIエージェントシステムを構築できる。大手金融機関や医療機関などコンプライアンス要件が厳しい企業にとって、既存のAWSセキュリティ体制を変えずにClaude導入が可能になることは大きな障壁解消となる。AnthropicのエンタープライズAI市場での拡大戦略において、クラウドネイティブ統合は重要な柱となっている。

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5. Novo NordiskがOpenAIと戦略的AI提携——創薬から製造まで業務全体をAI統合へ

デンマークの製薬大手Novo Nordiskは、OpenAIとの大規模な戦略的提携を発表した。肥満・糖尿病治療薬の世界的リーダーとして知られる同社は、創薬・臨床試験・製造に至るビジネス全体にわたってAI技術を統合する計画だ。特に新たな肥満・糖尿病治療薬の候補化合物の特定を加速させる目的でOpenAIのモデルを活用する方向で、従来は数年かかっていた化合物スクリーニングプロセスの大幅な短縮が期待されている。製薬分野へのAI浸透は生成AI以前から続いていたが、GPT-4クラスの大規模言語モデルを臨床試験設計やサプライチェーン最適化に適用する動きは新局面を迎えている。同社の動きはビッグファーマ全体でのAI導入競争を一段と加速させるとみられ、医薬品開発のタイムライン短縮・コスト削減への期待から製薬セクターへの投資家の注目も高まっている。

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6. OpenAIがサイバーセキュリティ取組「Daybreak」を発表——Anthropicの Project Glasswingへの対抗か

OpenAIはサイバーセキュリティ分野における新たな取り組み「Daybreak」を発表した。Engadgetはこれを「AnthropicのProject Glasswingへの明確な対抗策」と位置付けており、両社のサイバーセキュリティAI競争が本格化していることを示している。AI企業のサイバーセキュリティへの関与を巡っては、同時期にClaudeがメキシコの水道施設へのサイバー攻撃試みに悪用されたとする報告もあり、生成AIのデュアルユース問題が改めて注目されている。こうした背景を受け、主要AI企業が防御的サイバーセキュリティへの投資を強化する一方、AIを悪用した攻撃手法の高度化への対応も急務となっている。Daybreakの具体的な技術仕様や対応分野の詳細は順次公開される見込みで、エンタープライズセキュリティ製品としての展開が期待されている。

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